当倶楽部は、平成23年11月に『大阪に日本アルプスの槍ヶ岳などの本格的な登山へ挑戦する”登竜門”をつくろう』と、
大阪・奈良の両府県境にある金剛山(標高1,125㍍)に高低差約千㍍の「登山道」の整備をめざして、地域住民と村外の山の
愛好家がが中心となって結成し、15年前までの地図に記載されていた山道を探し出して整備し、高低差約千㍍を確保しました。
<ご挨拶>
会長 : 西野 敏彦
金剛山は、奈良県御所市と大阪府千早赤阪村との境目にある標高1125mの山です。
大阪府の最高峰であり、大阪の山のシンボルになっています。勿論、我が千早赤阪村のシンボルでもあります。
山頂付近に自生するブナの原生林をはじめ、祖先伝来の美しい自然林、人工林が多くあります。歴史的に見ても、
古事記、日本書紀の時代から表舞台に表れ、修験道の山として知られています。中世に活躍した、太平記の英雄、
楠木正成の居城であった千早城、上赤阪城、下赤阪城の城跡や楠公誕生地等、正成ゆかりの史跡が金剛山中や山麓
に多く点在しています。
二河原邊(ニガラベ)・水分道は江戸時代の初期に金剛山のお参り道として町石道が整備されて
いました。その起点、建水分神社に「六十町」と刻まれた町石があり、水分道の名は今も使われています。 又、
桐山・二河原邊(ニガラベ)道は上赤阪城跡、上猫路塞跡、茶臼賽跡等、楠公史跡を巡りながら歩ける見どころの多
い登山道です。
これら2つの登山道は由緒ある道ですが、たどる人も少なく草木が生い茂り、永らく廃道寸前と
なっていました。約15年前までの地図に記載されていた道も、地図から消えた状況にありました。
今、まだ村の長老達が元気で山を歩ける間に、この古道を復活させないと『永遠に消え幻の道に
なってしまう!!』『先人達の歩いた道を残したい!!』との思いで、平成23年10月にボランティアグループ
「金剛山千早赤阪倶楽部」を結成しました。メンバーは、地元の有志や、大阪府下、神戸、奈良の登山愛好家、友人、
知人等40名でスタートし、現在は80名です。毎月1回、20~30人程が手弁当で集まり、登山道の草刈り、
手作りの道路標識の設置、階段作りや道路の整備・補修、ベンチ作り等々の作業です。当倶楽部はマスコミにも取り
上げられる様になり、次第に、登山姿の人々も増えて来ました。
一番嬉しい時は、作業中に登山客に出合った時です。”自分たちの整備復活させた登山道を・・
・・・・”の思いで作業の疲れも吹飛びます。
平成25年3月作成のダイヤモンドトレールの公式マップに、この2コースが記載されました。
(バンザーイ!!)復活した2コースの古道は、村役場近くの「森屋」バス停から山頂まで全長約8.5Km、高度差
1000mのロングトレールです。関西で、標高差1000mの山は、滋賀県の伊吹山、奈良県の八経岳そして金剛山です。
都市部から近く、日帰りで高度差1000mを登るというのは、日本アルプスや富士山等の高山を
登るためのトレーニングに最適だと思います。
当倶楽部は、発足から2年余りです。これからも、山や自然が大好きな方、これから参加、協力
して下さる方々のご意見を頂きながら、みんなで出来ることから整備を進めて行きたいと決意しております。
自分達の楽しい環境は、自分達で創るという心構えで、先人の残してくれた伝統や実績を守りつつ自然を愛する有志
の皆様のご参加をお待ちしています。
< 金剛山千早赤阪倶楽部 会則 >
第1条 (名 称)
本会は「金剛山千早赤阪倶楽部」と称する。
第2条 (目 的)
金剛山登山者と千早赤阪村の村民が、金剛山の自然を共存して、共に豊かな自然を守り、
活性化した登山スポーツを発展させて、人と自然の関わりを育む事を目的とする。
千早赤阪村の自然界、遺跡・歴史的建造物に、人を誘い、安全に楽しめる環境を整備し、
多くの人々と千早赤阪村の活性化に寄与することを目指します。
第3条 (活 動)
当倶楽部は、次に掲げる活動を行い、会員相互の親睦と意識高揚を図ることを目的とします。
① 人と自然との関わりに関する知識を高めるため、研修会を行う。
② 自然環境の保全、環境教育、安全登山の実践。
③ ボランティアによる自然保護、環境整備活動。
④ 情報交換および情報発信。
⑤ その他、目的を達成するために必要な活動
第4条 (事務局)
この会は、事務局を会長宅に置く。
第5条 (会 員)
倶楽部は、第2条(目的)と第3条(活動)に賛同する者とする。
第6条 (役 員)
倶楽部に、次の役員を置き、役員会を組織する。
役員の任期は2年とするが、再任は妨げない。役員のほか、顧問を置くことができる。
会長 1名
副会長 若干名
会計幹事 1名
幹事 若干名
第7条
役員および顧問は、総会において選任する。
第8条 (運 営)
倶楽部の、運営経費には受託金、寄付金、助成金およびその他の収入を充てる。
第9条 (補 則)
この会則に定めるほか、倶楽部の運営に関して必要な事項は、役員会または総会を経て、
会長が定めるものとする。
平成23年11月6日 制定